部活動 両立は出来るのか?

先月から、中学校を中心とした部活動について現状等を書いてきましたが、最終回です。

 

本日は「自主学習との両立は可能なのか?」というこのブログの読者の方が一番知りたいと考えていることについてお話ししたいと思います。

 

結論を申しますと

「可能。但し、自分自身に出来る範囲の自主学習を継続していく」

「部活動を引退するまでは最低限の基礎学力の育成のみを行う」

「定期テスト前には普段できない学習量をこなす覚悟が必要」

ということになるでしょうか。

では一つ一つについて考察してみましょう。

 

まずは

「自分自身に出来る範囲の自主学習を継続していく」

についてです。

特に激しい体育会系の部活動であれば、帰宅したら疲れてすぐに寝てしまうという生徒さんも多いと思います。

そういう生徒さんによく言われているのは「朝早く起きて勉強すること」という「朝勉のススメ」ですが、ちょっと考えてみましょう。

こうした部活動では、たいてい朝練習もワン・セットになっているケースが多いのです。

ということは一般的な生徒さんよりも早起きをする必要があるのに「朝勉のためにさらに早く起きなければならない」ことになります。

大の大人でも「それはちょっと・・・」と尻込みをする人も出るのではないでしょうか。

 

発想を変えましょう。「部活動が続く期間中は自分に出来る範囲の自主学習をする」のです。

具体的には中学校や塾の授業をフル活用して徹底的にその場で学習内容を把握してしますのです。

そのための自主学習として、英語は音読の繰り返しと次回授業の単語チェック。数学は教科書の例題の予習、もしくは復習。国理社の3科ついては、次の授業の箇所を読んで、重要点に赤・疑問点に黄色のラインマーカーでのチェックを行う等が上げられます。

いわば授業に対する「軽い」予習・復習となります。

1日の学習時間は1時間程度が目安ですが、これを3年間継続して模擬試験の偏差値を10近く上げた生徒さんもいました。

 

では次の

「部活動を引退するまでは最低限の基礎学力の育成のみを行う」

についてです。

 

上記のような学習をしても基本的には難関校といわれる高校の門をくぐるのは難しいのが現状です。

私立高校では応用問題も数多く出題されます。

埼玉県の公立高校でも、いわゆる「学校選択問題」を採用して英語・数学で基礎学力の高い生徒さんを加えたい高校もあります。

こうした高校の受験にはレベルの高い問題への対応も必要です。

 

しかし、仮に「1日Ⅰ時間」の学習をしても、やはり基本的な事項から進むのは難しいでしょう。

ですからここは割り切って「部活が終わってから、応用問題を解く学力を育成する」と考えた方がよさそうです。

もちろん部活動引退後の自主学習は質・量共にそれまでのものをはるかに上回ります。

ですから「引退後は必死になって勉強する」と覚悟を決める必要が出てきます。

 

また引退まで「最低限の基礎学力育成では不安」という人は、なるべく疲労を残さずに帰宅して、家での学習時間を増やすことを検討してもいいでしょう。

 

いずれにせよ、ここまでのことは生徒さん一人一人と、そのサポートをする保護者の方々でしっかり話をされたほうがよろしいかと思います。

 

さて最後の

「定期テスト前には普段できない学習量をこなす覚悟が必要」

についてです。

 

部活に参加しているときには、必然的に学習時間は短くなるのはこれまでお話しした通りです。

そこで、中間テスト・期末テストのような学校の定期テストの前には、最低限身に着けてきた基礎学力をさらに伸ばしていく必要があります。

「いつもは部活で疲れているから」とのんびり疲労回復の時間は取っていられません。

特に中学3年生は、全ての科目で高校入試に直結してくる内容が多く出題されます。

 

そこでこの点を逆に取り、テストを有効活用しましょう。

つまり「本格的な受験勉強を始めてから改めて詳しく復習しなくてもいいように、その機会にしっかり学習しておく」のです。

 

こうすれば部活動引退後に「復習しなくちゃ」と焦る必要もないですし、精神的・時間的なゆとりを持って受験勉強を進めることが出来ます。

 

という訳で「勉強と部活動の両立」について先月からお話をしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

保護者の方の中には「1日1時間なんて短すぎる」と言われる方もいらっしゃるかもしてません。

しかし、まずは「出来ることから積み上げていく」ことが大切です。

どんな立派な学習計画を立てても画餅になってしまっては何の価値もありません。

 

今回のテーマはこれで終了です。

ご覧いただき、ありがとうございました。

 

この件については以下の動画でも解説しています。

 

 

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