不味い飯屋とシュークリーム ④

こんにちは。

 

前回は某商業高校に進学した塾の卒表生のお話をしました。

 

今回は某工業高校機械科に進学し、現在は社会人になっている卒業生のお話です。

 

 

彼はあまり勉強が得意ではありませんでしたが「もの造り」「機械いじり」が大好きでした。

 

当然、高校入試時には「工業高校へ進学」「その上で『職人』になりたい」と語っていました。

 

当塾のある埼玉県北部地区からは3つの工業系の高校があります。

 

当然のように「学校説明会」「学校見学会」には全て参加。

 

その中で彼が選んだのは、3つの工業高校の中でも、近年では倍率が最も低い高校でした。

 

私は「君ならばどの工業高校でも合格の可能性は高い。でもあえてその高校にしたのは何か理由があるんだろう?」と聞きました。

 

 

すると彼が言うには

「機械操作の授業見学の時に一番生徒の数が少なかったからです」

「3つの工業高校では、いずれも機械操作の実習では、複数の先生が生徒の指導をしていました」

「そうすると一番生徒の人数が少ない高校が、生徒一人一人の指導にかける時間が一番長く、丁寧になっていたんです」

という答えが返ってきました。

 

「なるほど入試で楽をしたいからではなく、

入った後の授業やその指導についても考えていたのか」

ととても感心したことを覚えています。

 

そんな彼ですが「行きたい高校」に決まったこともあり、

高校では特に専門の勉強を中心に学習し、優等生状態でした。

 

その結果、大学にも推薦入試で合格し、大学卒業後の現在は中堅の技術者として働いています。

 

こうしてみると

「どの高校に行くか」よりも「高校で何をするか」という事が極めて重要だと分かってきました。

 

確かに世の中には「不味い飯屋」が存在します。ですが

「自分はそれ以上のメリットをこの高校で見つけ出した」

という方が受験生本人の高校生活や将来によほど有益です。

 

もちろん入学してからでもいいのですが、出来れば上記のように

入学前に「自分にとってのメリット」を見つけておく

方が、高校生活への適応はスムーズに出来るのは自明の理。

 

 

当塾では今後も、このように受験生一人一人の志向・性格等を最大限に活かした進路指導を行っていきます。

 

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