こんにちは。
前回は某商業高校に進学した塾の卒表生のお話をしました。
今回は某工業高校機械科に進学し、現在は社会人になっている卒業生のお話です。
彼はあまり勉強が得意ではありませんでしたが「もの造り」「機械いじり」が大好きでした。
当然、高校入試時には「工業高校へ進学」「その上で『職人』になりたい」と語っていました。
当塾のある埼玉県北部地区からは3つの工業系の高校があります。
当然のように「学校説明会」「学校見学会」には全て参加。
その中で彼が選んだのは、3つの工業高校の中でも、近年では倍率が最も低い高校でした。
私は「君ならばどの工業高校でも合格の可能性は高い。でもあえてその高校にしたのは何か理由があるんだろう?」と聞きました。
すると彼が言うには
「機械操作の授業見学の時に一番生徒の数が少なかったからです」
「3つの工業高校では、いずれも機械操作の実習では、複数の先生が生徒の指導をしていました」
「そうすると一番生徒の人数が少ない高校が、生徒一人一人の指導にかける時間が一番長く、丁寧になっていたんです」
という答えが返ってきました。
「なるほど入試で楽をしたいからではなく、
入った後の授業やその指導についても考えていたのか」
ととても感心したことを覚えています。
そんな彼ですが「行きたい高校」に決まったこともあり、
高校では特に専門の勉強を中心に学習し、優等生状態でした。
その結果、大学にも推薦入試で合格し、大学卒業後の現在は中堅の技術者として働いています。
こうしてみると
「どの高校に行くか」よりも「高校で何をするか」という事が極めて重要だと分かってきました。
確かに世の中には「不味い飯屋」が存在します。ですが
「自分はそれ以上のメリットをこの高校で見つけ出した」
という方が受験生本人の高校生活や将来によほど有益です。
もちろん入学してからでもいいのですが、出来れば上記のように
入学前に「自分にとってのメリット」を見つけておく
方が、高校生活への適応はスムーズに出来るのは自明の理。
当塾では今後も、このように受験生一人一人の志向・性格等を最大限に活かした進路指導を行っていきます。