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国語を制する者は受験を制す!

 

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「あれ?それ、英語を制する者、の間違いじゃないの?」

いいえ、間違いではありません、「国語」です!

私の塾講師20数年の経験からも、国語力の無い生徒さんで上位校へ進んだ方はいらっしゃいません

逆に、入試まで半年を切った時点で他科目にハンデがあったにも関わらず、国語力があったため、

当塾の指導の下、驚異的な伸長をとげ、合格を勝ちとった塾生が多くいらっしゃいます。

なぜこのような差が出るのでしょうか?

 

突然失礼します、大地学習塾岡部校塾長の吉次真一です。

 

学力、とりわけ国語力強化が受験、さらには、将来にわたって大きな影響を与えるという事例を何回か

に分けてご説明します。何故、ここで改めて「国語力の話?」と思われるかもしれません。

それは、当校が進路指導とともに、国語力強化を特に力を入れている塾であるからです。

これから前置きが長くなりますが、大切なことなので辛抱強く読んでいただければと思います。

 

「国語の学力が基本になるなんて分かり切っていることだろ、何を偉そうに語ってるんだ!」

とおっしゃるかもしれません。

では、具体的に例を挙げましょう。まずは以下の英文を和訳して下さい。

 

事例①

He that would the daughter win, must with the mother first begin.

直訳すると「娘に勝ちたければ、まずその母親からはじめよ」となるでしょうか。

想像を働かせて日本語にすると、「好きな女の子にいきなり告白するよりも、まずは彼女に

一番近しいお母さんにアプローチする方が成功率が高くなる」とすればどうでしょう。

この言葉、ある有名な中国の故事をご存じであれば、すぐ分かる筈です。

 

そう、「将を射んとすれば馬を射よ」です。

ポイントとなるのは

ⅰ)想像力を働かせて、こなれた日本語に意訳できているか

ⅱ)中国での故事を含めて語彙力があるか

ⅲ)ⅰ)ⅱ)をクリアしているとして、このことわざの意味するところを理解しているか

となります。

日本語で「将を射んとすれば…」の意味を知らなければ、「この英文の意味が理解できる」

ということはありません。日頃から漢字の読み書きの習得、ことわざ・四字熟語を覚えて利用する。

時には、名書と言われる小説・論文に目を通すことでこうした力は養われます。

 

「そんなこと分かっているよ!」と言われるかもしれません。

そこで、同じ英語に関することで更にもう一つの例をご紹介しましょう。

 

事例②

「私は、グラウンドを走っている」というのを英訳せよと言われると、ふつう、

  1. 「I am running on the ground.」

とする人が多いと思います。

しかし、この文章では、「私は…」の状況がいまいち伝わってきません。どういうことなのかと言いますと、

もしかすると、「私は」現時点でグランドを走っているのではなく、

習慣として毎日グランドを走るようにしている(継続して走っている)

①~③「I try to run on the ground.」

としているのかもしれないし、これからまさにグランドを走ろうとしている、という

②「I am about to run the ground.」

はたまた、もっと言うと、状況によっては、そのグラウンドをちょうど走り抜けたという

③「I have run through the ground.」

とも解釈できてしまうのが日本語の曖昧さです。

 

図解すると

 

 

 

 

 

日本語の特徴は、このように「時制」を意識することなく使用できてしまうのですが、英語をはじめとする

その他の殆どの言語は、明示的に時制を使い分けていることです。日本語力のある子どもが英語を学ぶと、

「日本語を話す時ですら、時制を意識した使い方に変わっていく」のです。これこそ「ホンモノの日本語力」

ではないでしょうか。英語という外国語を学ぶことで、自国語(日本語)の性質に気づきを得て、英語・日本語

ともに認識を深めていくのです。

 

「それは英語という、同じ言語だから当てはまるんだろう?」

という方もいらっしゃるかもしれません。では、次からは数学・理科・社会という他の科目についても国語力

の必要性について、事例を交えて説明していきましょう。

 

事例③

(問い)

ある学級の女子生徒は22人である。男子生徒は、この学級全体の生徒数の2分の1よりも4人少ない。

この学級の男子生徒数を求めなさい。

この文章を図にしてみましょう。

 

女子生徒数(22人) 男子生徒数(X人)
学級全体の生徒数(Y人)

 

問題文から読み取れること:

学級全体の生徒数 = 男子生徒数 + 22

男子生徒数 = 学級全体の生徒数×(1/2)―4

こちらの問題、中学生を対象とすれば、方程式を使って解けそうです。男子生徒数をx人、

学級全体の生徒数をy人としましょう。

 

(解答例)

上記の「問題文から読み取れること」にx・yを当てはめて

y = x + 22

x = y×(1/2)-4

 

これから後は、機械的な方程式の計算ですぐに答えは導きだせます。

x = 14(人)となります。

 

ポイントは、「事実関係を日本語にまとめて順序立てて、解答を導き出す方法」です。

方程式は、答えを出すための道具に過ぎません。

 

 

事例④

(問い)

ビーカーにうすい水酸化ナトリウム水溶液をとり、これにBTB溶液を数滴加える。

次にこの水溶液にうすい塩酸を加えて、緑色になったところで加えるのをやめた。この水溶液を(ⅰ)とする。

同じようにうすい水酸化バリウム水溶液をとり、これにBTB溶液を数滴加える。次にこの水溶液にうすい硫酸

を加えて、緑色になったところで加えるのをやめた。この水溶液を(ⅱ)とする。

(ⅰ)と(ⅱ)の水溶液にそれぞれ、一定の電圧を加えると、(ⅰ)の水溶液では電流が流れ、(ⅱ)の水溶液では流れなかった。

この理由を、それぞれの実験で出来た塩の性質にふれて説明しなさい。

 

この問題を解くために、予備知識として以下の化学式を知っていると有利です。しかし実際には化学反応後の状態に

対する考察が最大のポイントなのです。

 

  水溶液(ⅰ) 水溶液(ⅱ)
化学式 HCL+NaOH→NaCL +H2O H2SO4+Ba(OH) 2→BaSO4 +2H2O
水溶液色

の色

電流を流した時の状態

&考察

電流が流れる>水に溶けて電離している

(化合物は塩化ナトリウム)

電流が流れない>水に溶けず電離しない

(化合物は硫酸バリウム)

 

一定の電圧を加えると、()の水溶液では電流が流れ、()の水溶液では流れなかった理由は、

目視から同じ「緑色=中性」であっても、「水に溶けて電離する」ものと、「水に溶けず電離しない」

ものとの違いということになります。ですから、解答例は、以下のようになります。

 

(解答例)実験()でできた塩化ナトリウムは電離するが、実験 ()でできた硫酸バリウムは電離しないから。

また、この問題では極端な話、二つの実験でできた化合物の名前を知らなくとも、質問の条件を満たす答え

は書けることになります。大切なのは「化合物名」ではなく「現象の理由」なのですから。

 

(解答例2)実験()でできた化合物は電離するが、実験()でできた化合物は電離しないから。

 

事例⑤

(資料)

第22条 日本国臣民は法律の範囲内において、住居及び移転の自由を有す

第29条 日本国臣民は法律の範囲内において、言論著作印行集会及び結社の自由を有す

(問い)

資料は、大日本国憲法のもとで国民(臣民)の権利の一部を示したものである。大日本帝国憲法にかわって

制定された日本国憲法では、基本的人権はどのような権利として保障されているか。資料のように定めら

れた大日本帝国憲法との違いが分かるように解答しなさい。

 

この問題を解くために、予備知識として以下のことを「比較して」つかんでおくことが必要です。

 

  大日本帝国憲法 日本国憲法
制定の

時代背景

軍備を拡大して侵略戦争などによって領土拡大を推進 第二次大戦後の経験をふまえ、戦争や武力に反対し、恒久的平和を志向
主権者 天皇 国民
人権 法律により制限 永久不可侵の権利
義務 兵役、納税 普通教育、勤労、納税

 

このことさえ知っていれば、字面を追って解答すること自体は可能で

(解答例) 大日本帝国憲法では法律の範囲内に制限されていたが、日本国憲法では、侵すことのできない永久の権利として保障されている。

 

となるでしょう。

 

さて、ここからもう一歩進んで、以下文章を読んでどんな状況を思い浮かぶでしょうか。

)大日本国憲法:人権:「法律により制限」

)日本国憲法 :人権:「永久不可侵の権利」

 

法律により制限⇒法令化することで初めて人権として保障される

       ⇒国民をコントロールするために国が都合のいい法律を制定する

永久不可侵の権利⇒法令化していない事案についても、権利として主張できる

        ⇒様々な権利を守るために法令化する過程においても人権は保障される

 

これは、社会科、国語力を含めた総合的な学力の問題といえましょう。

 

今まで事例①~⑤を使って国語力の大切さを説明してまいりました。

 

それぞれの要素を表にまとめると、以下のようになるかと思います。

 

トトロ先生が考える国語力要素一覧

 

要素 説明 事例① 事例② 事例③ 事例④ 事例⑤
英語 英語 数学 理科 社会
語彙力 漢字・語句・慣用句・故事成語、修辞の記憶と理解
読解力 文章を読み解く
作文力 文章を組み立てていく力、表現力
分析力 文章構造、話の展開を理解し、事象を整理して論理的整合性をとらえる
共感力 真意・心情を理解する
柔軟力 時制、状況に応じて適切な方法をさぐる

 

 

以上の事例から、やはり、国語力なくして、教科単独の学力だけで伸長をはかるのは、相当難しいと思われます。

 

このように語彙力、想像力、総合学習力等を積み上げて重層的に学力をつけていく、これこそが本当に国語力が

ある人、といえるかもしれません。

「そんな高等なことを要求されてもムリ」と言うかもしれません。

しかし、当塾では、国語力をベースにした他教科の学力の底上げを日頃から実践しているので、そんなに難しい

ことではありません。

 

「では、おたくでは具体的にどんな方法で国語力を強化しているの?」―ご関心のある方は、是非ご連絡下さい。

生徒さん個々人の状況、保護者の方のご要望・ご質問等に対し詳しくご説明致します。

 

さて、今回は英語をはじめとして国語以外の教科の簡易的な例として国語力の本質にせまってみました。

他教科についても科目学習を通じて、国語力を高めてゆけるものと考えます。その他の例について、

過去ブログ

[中学校入学までにやっておきたいこと①~⑥ 2018年11・12月]、

[国語 なぜ難しく感じるのか①~⑦ 2018年7・8月]、

[算数・数学強化法①~⑧ 2018年5・6月]等に載せてあります。

 

ご参考になさって下さい。