こんにちは。
前回は中3生向けの「期末テスト対策」についてお話ししました。
今回は中3生も含めて、中1・2生にも有効と思われることを記したいと思います。
コラム「現塾生の声」にも記載していますが、テストが近づいてもなかなか自主学習をしない生徒さんが多いのが現状です。
そういう姿を見ると保護者の方はどうしても「いい加減に勉強しなさい」「そんなことやってるから中間テストも酷かったのよ」「だんだん成績が下がっているじゃないの。いつになったら勉強するの?」と雷を落としたくなる気持ちを抑えられないですね。
それに対する生徒さんの言い分は
「やってるよ」(実際には中学校で指示されたワークの範囲だけ)
「自分のやり方でやってるよ。人から言われるのは嫌だ」(勉強10分、休み30分)
「今、やろうと思ったのに、そんなこと言うからやる気なくした」(もともとやろうとしていない)
「前に一生懸命やったことがあったけど、順位も得点も全然上がらなかったから、やってもムダ」(内容を理解するまで学習を進めていなかった)
というものがほとんど・・・・と言いますか、このパターンは数十年間変わっていないのではないでしょうか? *( )内は生徒さんの本音・実態です。
当塾でもこのようなご相談は比較的頻繁に受ける内容です。
このような場合、塾講師である私から「勉強するように!」と言っても、生徒さんはその時には机に向かいます。
しかし、それは一時的なものであって、習慣として続けられるかというと、まず無理です。
もはや「大人の圧力」だけでは行動を左右できない年代に入っているのです。
そこで私から提案するのは
「今回のテストは好結果につながらないと思いますが、テスト後から毎日塾の自習室で学習しなければならないようにしましょう」ということです。
具体的には保護者の方から生徒さんに次のように話をしてもらいます。
「そこまで言うのならば、これからは何も言わない。ただ塾の先生に話をしたら『そこまで自分の学習に自信があるのならば、期末試験は得点にしろ学年順位にしろ、今までで最高の結果を出せるはずです。そうなれば生徒さんのやり方が間違っていなかったと認めましょう』」
「『ただし、最高の結果が出せなかった時には、やはり学習不足だと判断して、塾が開いている日は毎日自習室で2時間以上学習することを義務付けます。自分のやり方や学習状況に自信があればこの条件は問題ないはずです』」
「『期限ですか? もちろん自己最高の成績を取るまでですね。当然です。今のやり方に自信たっぷりのはずなのですから』」
「『まあ、条件が吞めないというのであれば、やはり学習量不足と判断して、これからすぐに自習室学習を義務付けることにしましょう。期限は同じ、自己最高の成績をマークするまでですね。』って言っていたよ」
さて、話を聞いてこの条件を受けなかった生徒さんは何人いたと思いますか?
答えは「0」です。生徒さんの立場からみると、今までの経緯から「無理だ」「ものすごく不利」とわかっていても受けざるを得なくなっていますね。
これが一つのポイントです。
そして実際に「自習室学習」を免れた生徒さんは何人だったとお思いですか?
こちらも答えは「0」です。上記のような学習方法ではよい結果を出すのはほとんど不可能でしょう。
こうして基本的には自習室学習を始める生徒さんは多いです。ただ自己最高を出しても、そのあと引き続き自習室に来る生徒さんも多いです。
やはり「一度上がった成績を落としたくない!」という気持ちが強く働くようです。これが第二のポイントです。
ここまでくれば保護者の方も塾サイドもいちいち口を挟まずに静観して、生徒さんが困っているときに手を差し伸べることが出来ます。
それに対して生徒さんも「良い結果が出てきた」「成績が上がってきた」という「成功体験」を重ねているので、アドバイスを受け入れやすくなっています。
さてこの方法、万人におススメできるものではありません。やはり「今回の期末テストから可能な即効性のある方法を!」という方は多いです。
ただし上記の通り、その方法は長期間にわたっての学習にはつながらないのです。
ですから、今回の方法は「長い人生で一度の定期テストを肥やしにしても大切なことに気づいてくれれば」と考える保護者の方のヒントになれればと思い記載しました。
その点をご理解いただければ幸いです。
この件については以下の動画でも解説しています。
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