「全国学力テスト」分析結果を検証する ④ 関心を向けるのは生徒(子供)だけでなく

一日遅れの更新となりました。申し訳ありません。

 

さて、このシリーズも四回目となりました。今回は前回お知らせしたように「学力のベースとなる児童の知的好奇心育成のための方策」「学校等外部機関との関連」「保護者の基本的な姿勢」について述べたいと思います。

 

 

4.学力のベースとなる児童の知的好奇心育成のための方策

いわゆる「勉強」だけでは行き詰まることが多々あります。学力がしっかり伸びてゆく生徒にはそれを支える「知的好奇心」が旺盛なタイプが多いのも事実です。そんな知的好奇心を育成する保護者の方々の方策として以下のような項目が、平成25年度・30年度共に多く見られました。

 

・ 本・新聞等の読書を勧める

・ 読書をしたうえで、その内容等について話し合う

・ 小さい頃に絵本の読み聞かせを頻繁にしていた

・ 英語や異文化への接触を積極的に勧めている

・ 美術館・劇場・博物館・科学館・図書館によく同行している

 

5.学校等外部機関との関係を深める

「地域での子育て」という言葉は今更言うまでもありませんが、そのためにも保護者の方々が学校等の情報をきちんと得て、コミュニケーションを図ることが、生徒(子供)の状態を知るには有利であることは論を待たないところでしょう。調査では以下の項目が前回・今回調査共に多く見られました。

 

・ 学校の教育目標とその方法を認識している

・ 学校・クラスの情報提供が有効であると認識している

・ 地域の子供の教育に対うる関心の高さを認識している

 

 

6.保護者の基本的な姿勢

児童(子供)にだけ「勉強しなさい!」と言ってもなかなかしないのは自明の理。では(おそらく自主学習をしているので)当該テストで高得点を上げた生徒さんの保護者の方々はどのような(学習)習慣を持っているのでしょうか? 過去二回の調査での共通項は以下の通りです。

 

・ 地域・社会での問題、課題に高い関心を示す

・ 読書の習慣がある

・ 新聞・インターネットを利用して、政治経済・社会問題に関する情報を収取している

 

 

こう見てみると、保護者の方々にもなかなかハードな要件が求められているようですね。ただし、保護者の方々が自らの知的好奇心を刺激するような生活をされると、生徒(子供)もそれに影響を受けることは大いにあるとみていいでしょう。

 

文字通り「門前の小僧習わぬ経を読む」ということになるのではないでしょうか。

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