少人数クラスの利点を活かして

明日から春期講習会開始。2017年度のスタートと言っていいだろう。新中1~3年生までを対象とした講習会であるが、必修は新中3生のみ。新中1・2生は任意での参加となる。
新中3生の場合、公立高校志願者が多いため、年間のカリキュラムの中に理科・社会を組み込む必要がある。しかし一学期の間は部活動との兼ね合いで授業時間を取る事が難しい。そこで、両科目は春期講習会で中1の内容を、夏期講習会で中2の内容を学習し、8月以降は土曜日に授業を組んで、中3の内容を来年1月末の最後の模擬試験までに終わりにする様に学習計画を立てている。言わばこの春期講習会からが「受験生としてのスタート」である。
新中1・2年生は前学年の復習が中心である。新中1生は英語と数学(算数)だが、英語はアルファベットからbe動詞の肯定文・疑問文・否定文と一学期中間テストの範囲位までを網羅し、数学は中学校の数学ではミスの許されない分数の計算や数学的な思考が必要な文章題に取り組む。新中2生の英語は中1の内容全般の復習。特に「主語/動詞の位置関係」「be動詞と一般動詞の区別化」に重点を置く。また数学は苦手な人が多い図形分野を実際の高校入試問題を解きながら復習していく。
と書いてきたが、これはあくまでもアウトラインである。例えば新中2生の参加者(今年は全員参加)に基本的な計算問題が図形以上に苦手な人が多ければ、講習会期間は毎日始業時に計算問題のトレーニングを行うし、新中3生で社会科の基礎というべき全国47都道府県と県庁所在地の知識が不確かな人がいれば、春期講習会期間中にマスターする事を目標に毎日宿題として、それを記載する白地図を手渡して翌日に提出してもらうようにして、きちんと頭に叩き込んでもらう。
さて、何故このような事をするのかと言えば「基本的な知識・学力がなければ、それよりも高いレベルの内容を理解するのは難しい」からである。
そして「塾生一人一人にとって何が現時点で必要な基本的な知識・学力なのか?」は普段の授業での問題の解き方や毎月行っているテストの内容から把握しやすい。これは1学年8人という少人数クラスの最大の利点であると思う。
その為に例年、春期講習会だけでなく、通常授業のプリント教材も少しずつ変わっている。クラスを構成する一人一人の状況やクラス全体の雰囲気などを考慮しての事である。
こういった事は大教室でアルバイト講師による出来合いの教材を使った塾の授業では絶対に出来ない事であると自負するところだ。

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