こんにちは。
秋からの学習についてのお話も三回目です。
本日は、<トトロ先生の心得 第三条「模擬試験をバンバン受けて、現状と必要なものを確認しよう>についてお話ししましょう。
まず、最初にこの時期になると学校の先生も、塾の先生も、保護者の方も「模擬試験を受けなさい」とほぼ100%の方が言われています。
ただ「模試が大切だっていうのは何となくわかる。でも本当のところなぜ大切なんだろう?」という受験生も多いのではないでしょうか。
では最初に「なぜ模擬試験を受ける必要があるのか?」「なぜ模擬試験は大切なのか?」について実際の入試問題を元にお話しましょう。
まずは上の問題を見て下さい。
これは2015年度埼玉県公立高校入試の英語の問題です(問題文と問題を一部省略しています)。
問題内容は問題文の要約文に、本文の内容と同じ意味になるような単語を書き入れなさい、というものです。
代名詞などで分かるように、英語は同じ表現を繰り返すときに、違った言葉を使うケースが多くなっています。
そういった意味では、単純に問題文と同じ単語は入りません。
問題文の内容をしっかり把握してそれを英語で表現できるかを問う問題になっています。
そして、それに対する考え方のヒントを問題ごとにラインマーカーで記したものが下のものです。
では、この1~4までの問題について、少し考えてみましょう。
<各問題の考察>
1.中2で学習する単語(worry)と熟語(be afraid of)が置き換えられることを質問している。
2.中1の単語(enjoy)と熟語(have a good time)がほぼ同じ意味であることを質問している。
3.問題文(I practiced soccer so hard.)から、主人公が「疲れている」ことが推測できればもう正解!
4.中3の学習内容である「tell +人+how to ~」=「(人)に~の仕方を教える」の理解を確認する問題。
さあ、こうしてみてみるといつも中学校で受けている中間テストや期末テストとはだいぶ違いますね。
そうです、定期試験はかなり限られた範囲しかありません。
しかし、入試問題は中1~中3までの学習内容がてんこ盛りです。
模擬試験を受けるべき第一の理由:出題範囲が定期試験よりもはるかに広い入試問題の準備をするため
ということがお分かりいただけるでしょう。
さらに二つ目の理由です。
この「英語の書き換え」「内容要約」の問題は埼玉県の英語ではポピュラーな問題でした。
模擬試験には当然このような「公立高校と同じ傾向の問題」が目白押しになっています。つまり
模擬試験を受けるべき第二の理由:埼玉県の公立高校の入試問題の傾向をはっきりつかむことが出来るから
これが模擬試験を受けることが大切と言われる二つの大きな理由です。
あなたが受けている模擬試験、実は入試本番の予行演習であることが、これまでよりもはっきりしたのではないでしょうか。
ではそんな重要な模擬試験、どのように活用していきましょうか。
まず最初に考えられるのは
①.現在の自分の学力や学習状況を知る
ということです。「模試の結果が悪い」と気にする人もいますが、あくまでも「模試は模試」です。
それよりも、この時期になればやはり模試を受けた後の自己採点や弱点の把握は必要不可欠です。
例えば「数学の計算問題は大丈夫だが、文章題みたいな応用問題で引っかかっているな」とか「理科は生物は何とかなっているけど、化学の問題で点が取れていないな」ということが分かると思います。
次に
②.志望校に合格するための「差異」を知る
ことです。「安全圏」「合格圏」「努力圏」「要再検討」等が模試の判定結果として出るので、こちらでも落ち込む人もいるかもしれません。
しかしここでの重要事項は、それに付随して「合格圏まであとOO点」などの表示が出ることです。
この「OO点」を具体的に「どのように」「いつまで」埋めていくのかが必要になります。
この具体的な計画については前回のブログを参考にしてもらえれば嬉しいです。
さて、この二学期は毎月1回の業者による模擬試験に加えて、中学校でも2~3回の実力テストがあります。
平均すると「三週間に一回以上」のペースで模擬試験を受けることになります。
このような機会を「チャンス」と考えて、志望校合格への指針として大いに活用してください。
以上で<岡部のトトロ先生 心得三カ条>についてのブログは終わりです。
少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
では、本日はこの辺で。