このテーマも今回で最終回といたします。
前回は「非認知能力」についてお話ししましたが、それは言わば「他者とのコミュニケーション能力」であるということでした。
このブログをご覧いただいている保護者の方は、ご自分のお子さんと積極的にコミュニケーションを取ろうとされている方々がほとんどであると思います。
であれば、あとは是非お子さんを励まし、支持し、その成長を見守っていただければと思います。
そこでお子さんたちにとっては日常で大きな割合を占めるもう一つのコミュニケーションである「友達とのコミュニケーション」について、ここでは書きたいと思います。
また、以下に書くのは私の塾講師としての20年以上の経験を踏まえてのものです。「このようなパターンのお子さんは、基礎学力を身に着けるのに、極めて不利な条件を自分自身で作り上げている」と考えられます。
①.冗談の範疇を超えた嘘をつく
特に「約束」を平気で破る場合が多い。これは、私のような「大人」に対してもそうですが、「友人」に対しても約束を守らない生徒さんは時々見かけられます。
そのような生徒さんはどうなるのか? お分かりの方も多いと思いますが、周囲の人からの信頼を失います。そうすると困っているときに誰も手を貸してくれない状態となって
しまいます。
例えば、塾や学校で問題を解くとき、宿題をやっているとき、テストの準備をしているとき、いずれの場合にも周囲の人は「嘘つきには協力したくない」と考えてしまう訳です
ね。
②.平気で人の悪口を言う
こちらは本人がいないときに悪口を言うことが多いようです。「本人がいないからバレないだろう」と考えていても「天網恢恢疎にして漏らさず」・・・バレるんですよね、こ
れが。
当然①の嘘をつく生徒さん同様、他の生徒さんからの信頼を失います。
このように友人同士のコミュニケーションにまず必要なものは「誠実な発言と行動」ということになるでしょう。
以前お話ししたかもしれませんが、小学校高学年から「自我」の成長期となる思春期に入ります。「過剰な自信」が芽生えたり、逆に「完全な自信喪失」に陥ってしまうなど、この時期の生徒さんの精神状態は、振り子時計のように「あっちに行ったり、こっちに行ったり」、あるいはジェットコースターのように「急上昇と急下降」を繰り返したりします。
そんな時に「必要以上の過剰な自信は持たなくてよい」「今は自信がなくてもよい。努力することで成功につながる」ということを保護者の方々は、お子さんに伝えればよいのではないでしょうか。
その為には「ほかの人とは誠実にコミュニケーションを取ろう」ということも、保護者の方が実践し、お子さんに範を垂れて戴ければと考えます。
ほぼ二か月にわたって「『全国学力テスト』分析結果を検証する」というテーマで書いてきましたが、いかがでしたでしょうか?
少しでも保護者の方々の参考になれば幸いです。
では来週また次のブログで。