2020年 公立高校入試問題 ③ 英語を考察する

こんにちは。

 

「公立高校入試問題を考察する」も最終回。今回は「英語」です。

数学同様、英語も「学力検査問題(一般入試問題)」と「学校選択問題」に分かれての考察となります。

 

まずは【学力検査問題】からです。

 

大問1 リスニング問題(28点)

大問2 穴埋め問題(12点)

大問3 長文読解問題(18点)

大問4 長文読解問題(30点)

問題5 長文読解問題&英作文(12点)

 

最初に大問1は学校選択問題と共通のリスニング問題でした。昨年は一部、問題の設定を変えていましたが今年は全く同じでした。

大問2は内容、レベル共に例年通りと言っていい内容の問題です。

大問3は中学生が自分の体験を綴った英文に関する問題でしたが、昨年に比べると文章量が2分の1になっていました(新聞に記載された行数では、昨年は28行。今年は14行)。

大問4は会話とメールで構成された文章の読解問題で、文章は学校選択問題の大問2と同じです。ただし問題で共通するものは皆無でした。

大問5は昨年までは英作文のみという形式が続いていましたが、今年はメールを読んでの読解問題と英作文の組み合わせになっていました。

尚、昨年の英作文の配点は10点(4英文以上)でしたが、今年は6点(2英文以上)に変更されていました。

 

全体的に英文を読む・書くという時間を削減して、受験生にきちんと考えさせようという問題を意図したものと思われます。

その分、三人称単数のSや動名詞等、これまでよりも細かな文法理解が必要な問題が増えたようです。

 

県の予想平均点は昨年同様48点。昨年の実際の平均点は47.7点でした。

文章量の削減が良い方向に出れば、平均点アップにつながりますし、細かな文法事項で躓く人が多ければ、平均点は下がることになります。

 

 

では【学校選択問題】です。

 

大問1 リスニング問題(28点)*学力検査問題に準ずる

大問2 長文読解問題(28点)

大問3 長文読解問題(34点)

大問4 英作文(10点)

 

大問1は学力検査問題と同じなのでカットします。

大問2は上記の通り学力検査問題の大問4の文章が問題文になっています。但し、共通の問題はなく、学力検査問題が選択4問・記述4問に対し、学校選択問題は選択3問・記述5問と記述問題中心の出題になっており、問題の難度も高くなっています。

大問3は高校生が「漆」について書いた英文の読解問題です。昨年までは3年連続で「自然環境保護」に関する文章でしたが、今年のテーマは「日本の伝統」でした。

いずれにせよ中学校の教科書レベルでは単語の語彙力が不足するような内容なので、しっかりした自主学習が求められる問題であることには変わりありません。

大問4は英作文ですが、今回のテーマは「環境問題」。まずは環境に関する英文を読んで、作文を書きなさいというものでしたが、昨年まで大問3長文読解問題で取り上げていたテーマを今年はこの英作文に持ってきた形になりました。

 

全般的に問題の出題形式・問題数・内容等大きな変更はなかったかと思います。

尚、県の予想平均点は昨年同様65点。昨年の実際の平均点は64.3点でした。

上記のように変更点がほとんどなかったため、昨年と同レベルの平均点が予想されます。

 

 

以上「公立高校入試問題を考察する」をお送りしてきました。

中3生は月曜日の発表を待つだけですね。新型コロナウイルスで中学校が閉鎖されており、精神的にもなかなかキツイ日々を送っていると思いますが、春はすぐそこです。月曜日に満面の笑みを見せて下さい。

 

また、今回の考察は来年度以降の受験生の糧として塾で活用していくことになります。中3生の努力が報われますように祈ります。

 

 

 

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