算数・数学強化法 ③  言葉で式を書いてみる 「その式にはどんな意味があるのか?」

当塾の生徒さんの多くが所属している中学校は間もなく1学期の中間試験です。

そのためこの週末から多くの中3生が塾の自習室で学習をしています。本日も4名ほどが午後5時過ぎから学習していました。二日前の日曜日には6名来ていましたが、こんな風に積極的に自習室を利用してくれるのは学習塾経営者としては嬉しい限りです。いい結果につながることを期待しています。

 

 

さて「算数・数学強化法」も三回目になりました。読んでくださる保護者の方から「先生、是非文章題の解き方を書いてください」というお声がありました。

「うちの子は本当に文章題が苦手で・・・」という保護者の方は多いのですが、私が見ている限りでは「文章題が苦手な人は式の意味を理解していない」場合が多いように思えます。

 

例えば現在小学5年生では少数の掛け算・割り算を学習していますが、先日こんな問題を出してみました。

「現在9人いる中学3年生が一人0.3Lずつジュースを飲もうとしてグラスに注ぎました。しかし、そのうちの4人が嫌いなジュースだったので、ぜんぜん飲みませんでした。そこで中学2年生と高校生の5人がそのジュースを同じ量だけ分けて飲むことにしました。この時、中学2年生と高校生一人が飲むジュースの量は何Lですか?」

 

この問題に対して、算数が苦手な生徒さんの解答欄を見てみると、苦笑を禁じ得ない計算式が並んでいます。例えば

 

0.3X9=2.7 ~~なんでこんなに増えちゃうんでしょうねえ?   0.3+4=4.3~~ジュースの量と人数を足してどうするんでしょうか?

 

そこで「ねえねえ、この式ってどうして作ったの?」と聞くと「ええっと・・・」と答えられない人がほとんどです。つまり「式なんてテキトー」に作ればいい、というかどうやって式を作ればいいのかが分からないという状況ですね。

そこで「まず、中学2年生と高校生の5人が飲むジュースの量を出さなくちゃ。どうすれば出るかな?」と言って、ホワイトボードに「5人が飲むジュースの量」と書きます。そして「この量と同じものって何だろう?」と質問すると「4人が飲まなかったジュースの量」と答える人が出てきます。

そこで「5人が飲むジュースの量=4人が飲まなかったジュースの量」と追加で書きます。さらに「じゃあ、飲まなかったジュースの量を出す式は?」と質問すると、ほとんどの人は「0.3X4=1.2」と答えることができます。そこで「5人が飲むジュースの量=4人が飲まなかったジュースの量=0.3X4=1.2」と書きます。

ここで「じゃあ、君たちもしっかり書こう」と言ってこの「言葉の式」を解答欄に書かせます。

そして「でも、この1.2Lは5人が飲む合計だから、一人がどれくらいっていう答えじゃないよね。じゃあ一人の量を出す式はどうすればいいかな?」と続けます。

するとここで今までの内容の意味がつかめて「分かった! 1.2/5だ!」という声が上がります。そこでそれを「一人のジュースの量=5人が飲むジュースの量/人数」と先ほどの式の下に書きます。「じゃあ、これもしっかり書いて答えを出そう」--こうして「言葉で式を書く」ことで「文章題の求める答えを明確にする」ことができるわけです。

 

これは小学生の文章題だけではありません。現在、当熟の中学1年生の数学は文字式に入っていますが、「次の関係を文字式で表せ」という問題には「まず言葉で式を作ってそれに文字を当てはめればいい」という形で学習を進めています。今年の4月から当塾でお預かりしている生徒さんの中にはこれを徹底してやっているため、苦手な人が多いこの種の問題にもしっかり対応できている人もいます。

 

このような形で「言葉の式」が作れるようになれば今後学習する方程式の応用問題(文章題)にもきちんと対応できる準備ができるというものです。

 

また、この「言葉で式を作る」という学習は、当塾が以前よりお知らせしている「国語力の重要性」を物語っています。以前のブログでも書きましたが「算数・数学力」は「計算が速くて正確」なだけでは伸びないのです。「問題が何を求めていて、その結果(答え)を出すための材料は何があり、それをどのように組み合わせて使うのか」という判断が重要です。そのような思考は国語による「段階を踏んだ考え」が生み出すので、「算数・数学にも国語力は必要だ」とお知らせ致します。

 

 

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