埼玉県公立高校入試 社会の問題を分析する 1

本日は2月5日。立春を過ぎ、春一番もあって徐々に春が近づいているという状況ですね。

猛威を振るっていたインフルエンザもこちらではようやく沈静化に向かっています。

 

今日は最後の私立高校入試の結果が出ますし、翌木曜日には最後の模擬試験の結果が返ってくる頃です。今度の週末にはその結果や私立高校入試の状況を見て、最終的な公立高校の志望先を決めるための進路相談会(三者面談)を行う予定です。

 

また、来週前半に「新年度塾生募集」の新聞の折り込み広告を入れる予定です。募集の内容もありますが、今月末には3学期期末試験があるため、22~25日に理科・社会を中心とした「期末試験対策授業」行います。対象は中1・2年生ですが、外部の方でも興味があれば参加を歓迎いたします(もちろん無料です)。

 

尚、来月16日には主に新中学3年生の保護者の方を対象とした「高校入試説明会」を行います。お子さんの進路指導をどうするべきか? 高校入試のボーダーラインとは? 資格や役員は入試に有利なの? といった入試にまつわる最新の情報を提示していきます。

こちらも外部の方の参加を歓迎いたしますので、ぜひご連絡ください。

 

 

さて、前回までの「理科の問題予測」を読んでいた中3生から「先生、社会の入試問題予想はやんないの?」というリクエストがありました。

ただ、社会の場合、ピンポイントで「この分野のこの内容が出る!」というのは、なかなか難しいところがあります。理科に比べると問題数が多いですし、地理ならば「地名」「気象」「産業」等、歴史では「人物名」「政治面」「経済面」「外交面」「文化面」、さらに「事象の原因と結果・影響」と知識として整理することが多岐に渡るからです。

 

そこで、明確な問題予想は出来ませんが、これまでの入試問題を分析して、どのような形態の問題が出るのかを明らかにしてみようと思います。

本日から3回に分けこのテーマでブログを書いてみます。

第1回の今回は大問の分析と地理分野の出題形式と問われる内容について調べてみます。

 

埼玉県の入試問題がそれまでの各科目40点満点から現在のように100点満点になったのは、2010年からです。

それ以降の入試を見てみると、大問は全部で6。その内容は以下の通りで変更はありません。

 

大問1 世界地理

大問2 日本地理

大問3 古代・中世・近世史

大問4 近代・現代史

大問5 公民(政治・経済)

大問6 総合問題(3分野混合)

 

 

では、まず大問1「世界地理」から見ていきましょう。

 

・ 基本的にメルカトル図法の世界地図に表記がなされている。

 

・ 問題数は「問1」から「問5」までの5問である。

 

・ 問題1は地名に関するもの。隔年で三大洋か大陸を問う問題であり、試験時間が40分から50分に延長された2017年から2つを問う形になっている。ちなみに昨年は「インド洋」「太平洋」に関する問題だったので、今年は大陸を問う可能性が高い。

 

・ 問題2は2015年から「緯度・経度」に関する問題になっている。

 

・ 問題3以降は年度によって変わっているが、基本的に雨温図や写真を使った気候に関する問題は必ずと言っていいほど出題されている。

 

・ さらに計4~6か国の様々なデータ(「日本との貿易」「発電量」「年齢別人口構成」等)を参考にして、特定の国を選択するなどの問題が出題されている。ちなみにデータが出される国は先進国と途上国が半々くらいになっており、「先進国と途上国はどこが違うのか?」「その国と日本との関係は?」など詳しくなくてもそのような知識が要求されている。

 

 

以上が「世界地理」の問題の特徴でしょうか。

では、続いて大問2「日本地理」についての分析を行います。

 

・ 日本地理の問題数は全部で5問の状況が続いている。

 

・ 日本地理で必出なのは地形図の問題である。基本的に正誤問題なので、方角や縮尺に対する実際の距離などはミスなく回答できるようにしておくこと。

 

・ 2014年あたりまでは、特定の地方を中心とした問題構成だった(2011年・中部地方、2012年・九州地方、2014年・中国/四国地方)。

 

・ しかし、2013年、2015年以降は複数の都道府県に関して「産業(人口割合や産業別出荷額・農業)」を問う出題がされている。特に出てくるのは北海道・長野県・鹿児島県・青森県・新潟県・静岡県・香川県などである。これらの都道府県については産業だけでなく、地形や雨温図を中心とした気象などの自然環境も簡単にまとめておくとよい。

 

・ また、産業についてだが第3次産業はほとんど出題されていない。中心になっているのは第1次産業(特に農業! 水産業・林業は「たまに出る」レベル)と第2次産業(工業のみと考えてよい)についても「浅く」でいいので「広く」再確認しておこう。

 

 

という訳で第1回の分析を終了します。ご参考になりましたでしょうか?

 

尚、次回は大問3「古代・中世・近世史」と大問4「近代・現代史」を、最終回は大問5「公民」と大問6「総合問題」を分析する予定です。

 

では、また来週。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です