「全国学力テスト」分析結果を検証する ⑥ 方法は数十年たっても変わらない

前回は「保護者の経済的背景や学歴と児童の学力には相対的な関係がある」というお話をしました。

ただ、同時に「そのような不利な条件を克服することも可能」ということもお知らせしました。

 

本日はその詳細についてお話いたします。

 

「『全国学力テスト』分析結果」では、保護者の収入・学歴を「下」「中の下」「中の上」「上」の4つの階層に分けて得点だけでなく、その「ばらつき」についても分析しています。

その結果、上に行けば行くほど、成績のばらつきは小さくなる傾向が読み取れます。逆に言えば下の方が成績のばらつきは大きいことになります。

ここでレポートは「低い家庭の社会経済的背景という『環境』に学力が決定されるのではなく、不利な環境を克服し、高い学力を達成している児童生徒も一定数存在していることを示唆している」とまとめられています。

 

では、その要因は何でしょう?

 

分析結果では「非認知能力」という言葉が使われています。これは「自制心や意欲、忍耐力や努力を続ける姿勢等を指す考え方」であり「『他者と関わり合い得られる』能力と言われ、他者との豊かな交流や活動から、後天的に獲得できる」とされています。

「非認知能力は、学力と相関関係があり、学力向上に寄与するだけでなく、その後の人生に大きな影響を与える『幸せになれる能力』」ともいわれています。

 

これについては「100マス計算」の発案者として知られている岸本裕史氏の「見える学力」「見えない学力」という言葉の方が理解しやすいのではないかと思います。

岸本氏はその著書「見える学力、見えない学力」の中で、「生きるための基礎的な力としての能力は大別して3つである」と述べています。

①.基礎的な体力・運動能力

②.感応表現能力

③.基礎学力

 

このうち「感応表現能力』とは「人のいうことが分かり、共に喜んだり、悲しんだりできる力。他人に自分の思いを伝え、考えていることを的確に知らせる力」と説明しています。まさに「他者と関わり合い得られる能力」ですね。

 

では、この能力を伸ばし、それを学力伸長につなげるにはどのようにすればよいのでしょうか? その件は次回にお話ししたいと思います。

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