一日早い更新となります。
当塾の二学期の授業は事実上終了し、あとは12月22日からの冬期講習会を待つだけとなりました。
特に中学三年生には、まとまった時間が取れる最後のチャンスと言えます。
ですから、志望校に対してまだ成績が未達の人、ボーダーライン上の人には、合格圏、あるいは安全圏まで成績を上げるための時間を何にもまして優先したいところでしょう。
では、今年度は17日程と予定されている冬休み、そして塾に通っている人にはほぼ毎日のようにある冬期講習会を利用して、どこまで成績を上げられるのでしょうか?
かつての塾生に次のような人がいました。
当塾の冬期講習会は、中学三年生の場合朝9時からスタートし、4時間近くの学習を行っています。
その人は、講習会後一度帰宅して昼食を取り、午後2時から塾の自習室で自主学習をスタート。午後9時までみっちり勉強し、帰宅して夕食・入浴を済ませ、12時まで家で学習。これを毎日続けていました(さすがに講習会のない大晦日と元旦は休んだようですが)。
その結果、冬休み明けの最後の模擬試験で12月と比較して偏差値を5上げていました。
模擬試験を兼ねて受験した併願の私立高校に合格。そのままの勢いをもって、当該地区の公立No.1男子校も合格。
12月前半の時点では考えられなかった結果を生み出しました!
これに対して、次のような結果の人もいました。
11月になって説明会に参加した高校を気に入り、それ以降は毎日自習室で頑張っていました。当然、冬期講習期間中も毎日最低で5時間以上の学習を続けていました。
しかしながら、最後の模試までに成績が伸びることはかなわず、目標としていた志望校には届きませんでした。
私の知る限り、上記の二人には自主学習時間で大きな差はありませんでした。では、この二人の差はいったい何だったのでしょうか?
私が見ていて、この二人の大きな差は以下の通りです。
①.質問の量と質が違う
伸びた生徒さんは、私が自習室を覗くとここぞとばかりに質問をしてきました。それも日がたつにつれて難問が多くなってきていました。学習の内容が深化していることがうかがえました。一方、もう一人の生徒さんはほとんど質問がありませんでした。「参考書や問題集の開設を読んでいれば分かるから」ということのようでしたが、それが本当に「知識」として定着しているかを確認するためにも、質問は重要なのだと改めて思い知らされました。
②.妥協しない
伸びた生徒さんは、上記の通り冬休みに学習をしなかったのは大晦日と元旦だけでした。もう一人の生徒さんは「先生、大晦日と三が日って、自習室は開かないんですか?」という位気合は入っていたのですが…。「じゃあ、その間にこれをやっておいでよ」といって私が手渡した問題集があったのですが、休み明けに「すみません。遊んじゃいました」と言いながら私に返却してきました。
③.集中して学習する
伸びた生徒さんは、自習室では私語を極力せず、集中して学習していました。もう一人の生徒さんは、飽きると隣の人に話しかけたりすることもありました。
こうしてみると、この時期を利用して「ドカン!」と成績を伸ばしたいという人は「何をするべきか」「何をしない方が良いのか」がお分かりいただけたかと思います。ただし、なかなか高いハードルになっています。だからこそやる価値のある時間の使い方になるでしょう。
ボーダーラインでの攻防を続けている多くの受験生が、この厳しいチャレンジを乗り越えて「新しい自分の可能性を広げる」経験をしてほしいと強く願います。